腰痛の治療における基本は保存療法です。椎間板ヘルニアなどの重い病態でも、急性期には安静にしておいて、動きが取れるようになったら様々な自然治癒効果を期待して、保存療法を適用します。
しかしながら、あまりにも痛みが大きいという場合や、いつまで経っても腰痛が改善出来ないという場合は手術を検討します。
改善するためにリハビリができず、腰痛を増長するような仕事を続けなければならないという場合は特に早期に決断する場合が多くなります。
腰痛の手術方法にも様々ですが、代表的な腰椎椎間板ヘルニアにおいては、低侵襲なタイプが主流になりつつあります。
その中でも代表的なものが、レーザーを使用した術法です。PLDDと呼ばれるレーザー治療法は、椎間板にレーザ用の管を通し、そこから椎間板の中央へ向けてレーザーを照射する方法です。
これによって椎間板の内部が蒸発し、内圧が下がることで突出してしまったヘルニアを元に戻す効果があります。
PLDDの効果は他にもあります。それは日帰り出来るという点です。特にサラリーマンの方で忙しい方などにとっては理想的な解決策です。
しかしながら先進医療技術のカテゴリに入るため、保険適用が出来ませんので、他の術式よりも高い費用をほとんど自腹で支払わなければなりません。
その他の方法を適用する場合、短くても10日程度は入院することが常です。また、低侵襲なタイプは腰痛の症状によっては適用できないケースがありますので、出来るだけ早めに決断することも大切です。
手術が嫌で仕方がないという方は受けることが出来ませんが、その代わり、腰痛を改善するには、厳しいリハビリや長い保存治療に耐えるだけの根気と努力が必要になってきます。
腰には腰周りの筋肉を鍛え、ストレッチしていくことが求められます。このことを可能な限り毎日実行して、生活態度を改め、また医師の言うことを良く聞くようにすれば、腰痛を改善することは難しいことではありません。